蜂蜜(はちみつ)は、ミツバチが集めた単なる花の蜜ではなく、ハチによって花の蜜が変化したものなのです。
ミツバチが花の蜜を集めて巣に貯蔵する過程で、花の蜜にミツバチの唾液が混じります。この唾液の中には酵素が含まれていて、この酵素の働きで花の蜜が変化を起こします。
花の蜜は、ショ糖という糖(砂糖の主成分もショ糖)が主成分なのですが、このショ糖をミツバチの酵素の働きでブドウ糖と果糖に分解しています。このブドウ糖と果糖に分解されていることが、蜂蜜に優れた効能を与えている源泉です。
蜂蜜の主成分は糖類で約 80%を占めています。残りの 20%のほとんどが水分です。糖類は花の蜜の主成分であるショ糖が分解して出来たブドウ糖と果糖でほとんどを占めています。
糖類と水分意外の数%のビタミン、ミネラル、有機酸、必須アミノ酸など多くの重要な栄養素が含まれています。
蜂蜜は、ハチの巣の中で貯蔵されても腐敗しないことからも分かるように、強い抗菌、殺菌力があります。
また、エジプトの遺跡から腐敗していない蜂蜜が発見されたことがあるようです。
これは「高い浸透圧」「低い水分活性」「酸性」などのいくつかの理由によるものです。
糖分が高く水分が少ない蜂蜜の中に普通の殺菌が入ると、蜂蜜の糖分が細胞の中に浸入し、逆に水分が細胞の外に吸い出されます。
この作用が強いため、きわめて例外的なものを除き、最近は蜂蜜の中で生存することが出来ません。
※このきわめて例外的なものが「ボツリヌス菌」です。
そのため、蜂蜜を乳児には与えてはいけないと言われています。
蜂蜜には細菌が利用できる水分が少ないため、繁殖しにくい環境といえます。
蜂蜜は PH4(PH7が中性)の酸性のため細菌が繁殖しにくい環境です。
※蜂蜜は食べたあとにアルカリ性になるため、アルカリ性食品に分類されています。